その名も、French Doonuts!24個入り1,158円。1個当たり50円弱。
おフランスのドーナツって、どんなもの?と興味津々で買って帰ったのですが……
箱をよく見ると、「チョコレート・マーブル・ケーキ」と書いてある。
え?ケーキ?レシートには「マーブルドーナツ」って書いてあったのに、ドーナツじゃない?
よくよく見ると、Doughnut(英国風のつづり)でもなくDonut(アメリカで主流のつづり)でもなく、DOONUTだった!
ドーナツではなくて、ドゥーナッツ!
子どもの頃に親しんだドリトル先生が、正しくは「ドゥーリトル先生」(Dr. Dolittle)だったと知ったときのような、ダマされ感。
ちなみに、Dolittleは、Do + Little(ほとんど何もしない)、すなわち怠け者という意味。
ドリトル先生は、ナマケモノ先生だった!
「ドリトル」という響きからは、インテリなドクトルを想像しますが、ドゥーリトルなんて、鼻の頭の赤いチンチクリンなおじさんみたいだよう……「マイフェアレディ」の主人公イライザ・ドゥーリトル(こちらはDoolittleと、oが一つ多い)の飲んだくれのたかり屋親父のイメージが強すぎます。
1925年に日本語訳が出たときは「ドーリットル先生」と表記されたようですが、かの大文豪、井伏鱒二氏が翻訳したときに「ドリトル先生」と表記し、以来「ドリトル先生」で定着しています。
井伏鱒二氏による翻訳ということは、大人になってから知りましたが、文学者らしい名訳だと思ったのが、胴体の両側に頭がついた架空の動物の名前。
英語は、Pushmi-pullyu(push me, pull you:ボクを押す、キミを引っ張るの意)なのですが、日本語訳はオシツオサレツ。
子どもの頃はこの、「押しつ押されつ」のニュアンスがいまひとつよく分かっていなかったのですが、大人になってみると、日本酒文化ならではの「差しつ差されつ」という表現に通じるものを感じて、味わい深い表現だなあとしみじみ思います。
話がすっかり脱線しました。
このドゥーナッツ、コーヒー紅茶のお伴にぴったりのミニサイズのケーキ。
しっかりしたアルミの個包装なので、おすそ分けもしやすいですね!
賞味期限は、私が購入したものが11月下旬まで。個包装がしっかりしているので、急いで食べる必要はなさそう。
大きさは、本当にちょこっと食べるのによいミニサイズ。食べ盛りのお子さんや小腹を満たす目的の場合、1個だと物足りないかな?
お味は、派手さはないけれど、しっとりと上品な味わい。サンミッシェルのガレットと同じく、素材の上質さを感じさせます。甘さは控えめです。
生地は、ふんわり優しい生地。
まさに、大人のティータイムにぴったり。
おそらく期間限定と思われるので、気になった方はぜひお早めにどうぞ。
ただ、ミニサイズで1個50円弱なので、しっかりずっしり「甘いもの食べた!」という満足感をお求めの方には、あまりコスパがいいとは言えないような気がします。
以下雑記。
ドリトル先生シリーズは、シェイクスピアの訳で有名な河合祥一郎氏による新訳版も出ています。
河合訳では、「オシツオサレツ」は、「ボクコチキミアチ」。こちらは、英語の意味を生かした名訳。
どちらも素晴らしい訳ですが、やはり子どもの頃に親しんだ「オシツオサレツ」の方が好みかな?みなさんはどうですか?
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今回、あまりの懐かしさに、井伏鱒二訳の本を注文してしまいました。40年弱ぶりに再読することになります。ちょっとドキドキ。
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